「あいつらいつかこてんぱんにやっつけてやるわ」

 回復したトシヤンが拳を振りながら立ち上がった。さっきの弱さが嘘のようだ。

 トシヤンはまたもとの頼もしい顔のトシヤンに戻っていた。

 でも、なぜ親子ザルは僕たちを助けてくれたのだろう。

 ひょっとしたらお墓にお供えした後、ぼくらと一緒にぼた餅をいただくつもりなのかもしれない。

 いずれにせよ、親子ザルが現れなかったら今頃ぼた餅は全て二人組のお腹の中に入っているはずだ。

 そう思って来た道を振り返ってみるとやはり親子ザルがついてきていた。

「あのサル、まあ味方してくれたからオレらの仲間にしてやってもいいけどな」

 気付いたトシヤンが苦笑いをした。

 確かに親子ザルは、トシヤンだけではかなわない相手が出たときに心強い味方になる。

「あいつらに二個食われたけどまだ四つ残っているな」

 トシヤンが残念そうに言った。

 ヒロムは少し軽くなった箱を抱え恨めしそうに見た。

 三人は気を取り直して道を進んだ。
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