風来の万博小僧

アウトドアや釣り自動車関連の記事を掲載しております(*^^)v

    2019年10月


    RZグレード ^ トヨタ新型ヤリス」世界初公開。12月中旬国内発表、2020年2月中旬発売 TNGAの「GA-Bプラットフォーム」に新開発1.5リッターエンジン搭載(Car Watch) - インプレス 2019年10月16日閲覧。 トヨタ自動車 トヨタのエンジン型式命名規則 トヨタのエンジン系列名
    38キロバイト (3,771 語) - 2019年10月27日 (日) 03:22



    (出典 img.topics.smt.news.goo.ne.jp)



    【『トヨタ 新型「ヤリス」はヴィッツと何が違う!?】の続きを読む


    トヨタ・ヴィッツ (トヨタ・ヤリスからのリダイレクト)
    中国仕様 2013年登場型 ヤリスL 2013年登場型 ヤリスL 後部 2017年登場型 ヤリスLセダン 2017年登場型 ヤリスLセダン 後部 タイ仕様 2017年改良型 ヤリス 2017年改良型 ヤリス 後部 2017年登場型 ヤリスATIV 2017年登場型 ヤリスATIV 後部
    98キロバイト (12,413 語) - 2019年10月22日 (火) 07:48



    (出典 img1.kakaku.k-img.com)



    1 名無しさん@そうだドライブへ行こう :2019/10/22(火) 01:27:55.43 ID:YDHlm+X20.net

    トヨタ・ヤリス(YARIS)のスレッドです

    ティザーサイト
    https://toyota.jp/new-yaris/

    2019年10月16日 TOYOTA、新型車ヤリスを世界初公開
    https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/29933689.html


    前スレ
    【TOYOTA】ヤリス Part2【ヴィッツ後継】
    http://fate.2ch.net/test/read.cgi/auto/1571354999/


    【【TOYOTA】ヤリス 【ヴィッツ後継】】の続きを読む



    ハイパワー競争に明け暮れた時期でもあった。そこで出力を高める手段として、エンジンのハイオク仕様化が行われた。そのため高性能のスポーツカーや高級の多くが、ハイオク仕様となった。 ハイオク仕様車の登場によって、消費者の間でも指定の車種でなければ、ハイオク
    27キロバイト (3,885 語) - 2019年9月3日 (火) 04:55



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    【逃走の瞬間】収監予定の女、同行した男と車で検察事務官を轢き「逃走」 大阪府・岸和田市 【逃走の瞬間】収監予定の女、同行した男と車で検察事務官を轢き「逃走」 大阪府・岸和田市
    …大阪府岸和田市で収監予定だった女が白昼の逃走です。検察職員ら4人に囲まれて道路に出てくる女。足早に軽自動車の助手席に乗った次の瞬間、止めようとする男性…
    (出典:大阪(関西テレビ))



    (出典 i.ytimg.com)



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    マツコ、東京モーターショーへ 軽自動車に乗り、原付にまたがる超レアショット披露
    マツコ、東京モーターショーへ 軽自動車に乗り、原付にまたがる超レアショット披露
    タレントのマツコ・デラックスが、夜の街に出没し、あてもなく気の向くままにその地を徘徊するテレビ朝日系バラエティー『夜の巷を徘徊する』(毎週木曜 深0:15~0:45※一部地域を除く)。31日から3週…
    (出典:エンタメ総合(オリコン))


    東京モーターショー(とうきょうモーターショー)は、自動車に関する最新の技術やデザインについての情報を紹介する日本の見本市。主催は日本自動車工業会。略称はTMSまたは東モ。 国内外の主要メーカーが参加する国際モーターショーであり、フランクフルトモーターショー(ドイツ)、パリサロン(フランス)、ジュネー
    46キロバイト (4,105 語) - 2019年10月29日 (火) 14:35



    (出典 webcg.ismcdn.jp)



    【マツコ、東京モーターショーへ 軽自動車に乗り、原付にまたがる超レアショット披露】の続きを読む

    「ほら」
     老人は沖に向かってまっすぐ指を指した。

     遠くの海面で何やら黒いかたまりが蠢いている。
     急に左に動いたかと思うと、今度は右に早くなったり、遅くなったり。

     こちらに近づいているようだ。
     小魚の群れ? 木村が小さな声で言った。

     言われてみれば、大きな魚に追われた時の鰯。
     いつかテレビで見た覚えがあった。

     やがて塊は近づき、魚の形がはっきり見て取れるようになった。
     夥しい小魚の乱舞で海水が爆ぜる。

     刹那、得体の知れない恐怖心が律子に沸き上がってきた。
     紺色に濃く深い海が、見る見る青明っていく。

     正確には青では無く、むしろどんよりと白い。
     血色を失った死人の顔色のように。

     うぅっ臭いっ。
     硫化水素の刺激が鼻の奥に突き刺さった。

     律子は背筋が震え、手足の感覚が麻痺してしまった。
     足下に目を落とした木村が裏返った声を上げる。

    「み、見ろっ!」
     足下で黒い虫の塊が這いずり回っていた。
     律子はキャーッと甲高い悲鳴を上げて退いた。

    「カニの逃避行動ですよ」
     老人は振り向きもせず独り言のように言った。

     恐る恐る近づいて覗き込むと、岸壁の直立壁を夥しいカニが次々と這い上がっている。
     律子は絶句した。

     周囲はすっかり青潮に支配されていた。
     岸壁に向かって小魚の大群が衝突し始める。

     顎が外れるほど口を開いた小魚が、ぎょろ目を開いたまま海面で舞い狂う。
     眼下は瞬く間に小魚の死骸で真っ白に覆われた。

     目を背けた律子に大阪へと続く海岸線が映る。
     小雨で霞んだ海岸線は、一定の幅のコバルトブルーで縁取られていた。

     間際に林立する高層ビル群が、無機的な巨大ロボットのように足下を見下げている。

     まるで結界に立つ守り主のように・・・・・・。
     いや違う。

     やはり青潮を招き入れ、文明を享受した人間らを嘲ているに違いない。
     華やかな大都会の裏側で。
     
     いつしか律子を霧雨が覆っていた。
     老人は合掌したまま沖を向いて立ちつくしている。

     律子は自分のジャンパーを脱ぎかけた。
     と、背後から木村の手が律子の肩に掛かった。

     目頭の赤らんだ木村は、なぜかいつもより少しだけ男前に見えた。
     木村は自分のジャンパーを脱ぐと、老人に歩み寄って気づかれぬようにそっと羽織らせた。


                                             
                                            了

    「あの頃はただ前に進むだけでよかった。あの時までは良かったし誰も悪くなかった・・・・・・私の役所仕事はこの埠頭の完成と共に終わりました」
     老人は俯いた顔を上げた。
     
     目が滲んでいる。
     律子はそれにしても泣くほどのことでもないだろうと思った。

     そんな時代だったのだから仕方がないのではないかと。
     豊かになるための方程式が、時代と共に変わっただけなのだ。

     老人は時勢にあって、埋め立ての良き時代に十分活躍したのではないか。
     埋め立ての全盛期は終わったのだ。

     律子は、はたと自分の仕事のことを思い返して唇をかんだ。
     木村も押し黙ったままだ。

     自分たちは、出来上がった土地が何になるのかも知らない。
     ただ、締め固めているだけなのだ。

     空き地になるかも知れない土地を延々と汗水垂らして締め固めているだけなのだ。
     その労働の対価をパチンコですって将来何が残るんだ。

     二人が捨てた弁当の殻が水面で揺れている。
     行き場を失って逃げるように訪れた海で、何かに追い詰められて息苦しさを覚えるような心持ちになった。
     暫し沈黙が続く。

    「人間よかれと思ってやったことが、思った通りにならないことだってありますよ」
     木村がかみしめるようにゆっくりと言った。

     俯いたままの老人への慰めのつもりだったのだろう。
     律子は、木村にしては上出来なコメントだと思った。

     顔を上げた老人の涙は頬にまで達していた。

    「私の娘がここで死んだんですよ」
     えっ! 律子は目を剥いた。
     木村は強ばったまま喉仏を震わせた。

    「暑い夏の日のことでした」
     老人はへたり込むように座りこんだ。

     埠頭の完成式典は華やかに行われた。
     当時、老人は働き盛りの四十後半で埋め立ての担当課長だった。

     射すような日差しの中、黒ずくめのネクタイ姿の男達が、大勢の関係者が参列する前でくす玉を割った。
     同時に真っ白な服を着た鼓笛隊が、下腹に響くような勢いで演奏を始める。

     直後、一人の男が血相を変えて来賓席のテントに飛び込んできた。
     ただごとではない挙動だが、鼓笛隊の音に掻き消されて聞こえない。

     一番端に座っていた担当課長は、眉をひそめると警護に目で合図をした。
     こんな時にまで埋め立て反対の輩か、とぐらいにしか思わなかった。

     警護の何人かが駆けつけるのを見届けると、課長はまた勇ましい鼓笛隊の演奏にリズムを取って見とれていた。
     その男と一緒に、警護が血相を変えて岸壁の端に駆けていくのを見ることもなく。

     演奏が終わったとたんに場が一変した。
     けたたましい女性の叫び声がする。

     課長は我が耳を疑った。
     家内の声だ。
     
     いったいなぜ?
     駆けつけると、自分の娘が海の上で見知らぬ男に抱きかかえられて揺れていた。
     見たこともない真っ白な顔で目を閉じたまま揺れていた。

     家内は父親の立派な姿を娘に見せようと
     内緒で埠頭に訪れていたのだった。

     五メートルも高さのある直立壁の岸壁には、手を掛ける欠片もなかった。
     父親のつくった岸壁は、容赦なく娘の前に立ちはだかったのだ。

    「娘を、助けられませんでした‥‥‥」
     老人は震える声を吐き出すと、両手で顔を覆った。

     律子はただ見守るしかなかった。
     木村もじっとうつむいたままだ。

     やがて老人はゆっくりと手を解くと、気を取り直したかのように立ち上がった。
     いつの間にか雲行きが怪しくなっている。

    「来ますよ」
     老人は沖の方を見ると低い声で静かに言った。
     律子は沖の方と老人の顔を交互に見た。

    「私はもともとは九州の長崎やったんです。親父が炭坑は将来性がないと言って、こちらに新しくできる鉄鋼会社に勤めるために家族ごと移住したんですわ。炭坑がまだまだこれから稼げると言う時だったので、親戚なんかからも相当移住を咎められたらしいのですが、今となっては親父は先賢の目があったと思います。移住の時は、子供心に都会の人間とうまくやっていけるのだろうかと思いましたが、来てみたら、これが外来種だらけなんですわ。私の通った小学校は、生粋の大阪人よりもそれ以外の人間の方が多かったような気がします。九州の人間だけでなく、全国各地から集まっていたって感じでしたわ」
     老人は、懐かしむように遠くの空を見上げた。

    「大都会ってそんなもんかもしれませんね」
     そう言って、律子は木村をちらりと見た。

     おさまっていた風が、また少し強まったような気がする。
     臨海コンビナートに立ついくつもの煙突から、煙が沖の方へと真横に流れていた。

    「青潮になりますでしょうか」
     律子は訊いて海面を覗いた。

    「わかりません。それが大阪湾ですわ」
     老人は箱の所に戻ると、温度計を取り出した。

    「大阪湾の貧酸素水塊は青潮になりにくいんですわ」
     老人は作業を続けながら寄り添う二人に語り始めた。

     青潮が問題になったのはもう二十年以上も前のことだ。
     それは大阪湾ではなく東京湾だった。

     海底の「深掘り」と呼ばれる大きな穴が原因だとされた。
     東京湾は高度成長期に海底を落とし穴のようにえぐって、その土砂で埋め立てを行った。

     その大きな穴に生物の死骸が蓄積される。
     そしてバクテリアの活動によって貧酸素水塊がつくられるのだ。

     強風が陸から海に向かって吹いた時、海底の水が動いて貧酸素水塊が穴から出る。
     海の水が強風で沖に流されるのと反対に、海底の水は陸側に向かって移動する。

     三番瀬の浅場に到着した貧酸素水塊は、海面に押し上げられ青潮の出現となる。

     東京湾で青潮が顕著に見受けられたのは浅場があったからだ。
     つまり、傾斜構造の浅場が坂道を登るように貧酸素水塊を海面まで押し上げた。

     逆に大阪湾で青潮がなかなか見受けられなかったのは、浅場が少なかったからだと言える。

     浅場を代表する干潟の面積で比較すると、東京湾一六四〇ヘクタールに対し、大阪湾十五ヘクタール。実に大阪湾は東京湾の百分の一しか浅場がない。

     大阪湾の大都市臨海部は、ほとんどが埋め立てによる直立壁になっていた。
     これは山地が迫り平野の小さい大阪が発展を遂げるためには、海に進むしか仕方がなかったからだ。

     貧酸素水塊は発展の象徴である埋め立て地の壁に突き当たって、人目につかないところで生物に悪さをしていたのだ。

     大阪湾のタライのような海底構造が、頻繁に発生していた貧酸素水塊を人目につく青潮になかなか化けさせなかったのである。

     老人はそこまで言うと作業を中断し、二人の方を見た。

    「みんな埋め立てのせいですわ」
     律子は鏃のように飛んできた老人の言葉に、一瞬で動きを止められたような気持ちになった。
     木村も口を歪めている。

     木村は老人に何か言いたげだが、言葉が思いつかないのだろう。

     ただ・・・・・・、と律子は思った。

     環境に関しては反論する余地もないが、老人の親父さんは埋め立て地に立つ鉄工所で収入を得、老人を育て上げたのではないのか。

    「でも、ここは私がつくったんです」
     老人の言葉に、木村が拍子抜けした顔で腕組みをゆるりと解いた。

     そうか役人で発注者だったのだ。
     と律子は老人がさっきS市に勤めていたと話していたのを思い出した。

    「埋め立ての工事の担当者だったのですか?」
    「ええ、埋め立ての全盛期でした」
     老人は懐かしむように空き地を眺めた。

    「ここは本当は立派な埠頭になる予定でしたが、いつの間にか取り残されましてね」
     老人はキラリと光る目を、地面に落とした。

    「そやから、いつもより早く来たんです」
     確かに、今日は二時のじいさんだった・・・・・・いや、もはやじいさんなどとは心の中でも言えない。

     この老人は、一介の釣り人ではない。
     会った時、直感的に品を感じたのはあながち外れていなかったと律子は思った。

     老人は、腕時計に目をやると箱から水筒を取り出した。
     採水するのだ。

     老人は岸壁の際に立つと紐を繰って水筒を垂らした。
     律子は老人に駆け寄ろうとして置いてあった自分の竿に蹴躓いた。

     が、傾いた竿を直しもしなかった。
     もはや釣りなどどうでもよかった。

     木村は老人の背後に張り付くようにして垂れた紐の水面付近に目をやったり、背伸びして辺りを見回したりしている。

     老人は水筒を引き揚げると、その中の水を針のない注射器で吸い取った。
     水の色が薄いピンクに変わる。
     老人はそれを色見本に照らし合わせた。

    「溶存酸素、一も無いなこりゃ」
    「ようぞん、酸素?」
     律子は老人の言葉を反復した。

    「海水中に溶け込んでいる酸素の量のことです」
     と、老人は律子に優しい目を投げかけた。
     海水中の酸素は、空気中から溶け込むものと藻類から排出されるものよりなる。

     一般に魚介類が生存するためには、海水一リットル中に三ミリグラム以上の溶存酸素が必要だと言われている。
     一ということは、この海底には酸素がほとんど無いと言うことであった。

    「つまり、この下にその貧酸素水塊ってやつがあるってことですか」
     木村が割り込む。

    「ええ、間違いなく。魚など逃げて一匹もおらんはずです」
    「やっぱ、釣れんのは俺らの腕のせいじゃなかったんや」
     木村は変に快活だ。
     そんな木村を老人は口元を緩めて一瞥した。

    「状況を読むのも腕の内ですよ」
     老人の言葉に木村は閉口した。

    「だいたい岸壁にムラサキイガイがないでしょう」
     老人は岸壁の真下を指さした。
     律子も覗いてみたが、そもそもムラサキイガイがどんなものかも知らない。
     何となく貝の名前のような気がするが。

    「確かによく見たら・・・・・・」
     木村の知ったかぶりが出た。
     律子は木村を馬鹿にしたような目で見ると老人の方に向き直って訊いた。

    「ムラサキイガイって貝ですか?」
    「ええ、黒くてこんなちっちゃいの」
     と、老人は親指と人差し指で大きさをつくった。

     ムラサキイガイとは、フランス料理のムール貝のことだった。
     明治時代に初めて神戸港で確認され全国各地に広まった。

     外国船に付着して移入してきた外来種だ。
     先週まではこの岸壁にも鈴なりになっていたが、数日前からの台風のうねりで剥落したとのことだ。

     今は海底に落下したムラサキイガイの死骸をバクテリアが分解中だという。
     だから酸素が無くなっているのだ。

     そこまで話すと、老人は空き地の方を指さした。

    「あそこで黄色い花が揺れてますでしょう。あのセイタカアワダチソウもムラサキイガイと同じ進駐軍ですわ」
     空き地の一角を占める背の高い黄色の花が風に揺れていた。
     律子は、外国から来た背の高い花を進駐軍に例えたのだろうと思った。

     木村は、張り子の虎のように黙って首だけ振っている。
    「まあ進駐軍というのはちょっと例えが悪いので外来種と言いましょう」
     老人は独り言のように言って笑った。

    「私たちも外来種なんですよ」
     律子は老人の背中に投げかけた。

    「へえ、どちらからおこしで?」
     老人が振り向く。

    「私は奈良で彼は和歌山です」
    「へえ、奈良と和歌山ですか。私はもっと遠くから来た外来種ですわ」
     と老人は乾いた笑い声を上げた。

    「どちらからなんですか?」
     律子が訊く。

     元々釣りの好きだった老人が、知人の紹介で入った海釣り団体は、単に釣技を磨く集まりではなく釣りを通して市民の暮らしを楽しく豊かにすることを標榜していた。

     ある日、老人らが釣りを楽しんでいた場所にも突然フェンスが張られた。
     そこは釣りだけではなく、市民がジョギングや散策をし、時には家族連れがお弁当を広げるような憩いの場であった。

     老人らが来訪者らにアンケートをとったところ、保安という名の締め出しに納得のいかない人の方が圧倒的に多かった。

     人がいない所ほど物騒なことが起こるし、人がいないところでゴミの不法投棄は多発する。
     釣り人や市民を閉め出して閑散とした場所にするよりかは、かえって多くの市民で賑わっている方が治安にはプラスになるはずだ。
     と、海釣り団体は釣り人側の考えを主張した。

     そんなやり取りの最中、同じ国の機関の別のセクションから、大阪湾をきれいにするために一緒に協力しないかとの相談を受けたのである。

     再三相談を持ちかけてくる国の担当者の熱意に、海釣り団体の疑念もやがて溶けた。
     釣り人の自分たちに何ができるのか、何度も打ち合わせを繰り返した。

     団体が行き着いたのは協議会プログラムのひとつのモニタリングだった。

     初めてモニタリングの現状を知った時に団体メンバーは一様に驚いた。
     担当者の広げた大阪湾の地図には、胡麻でも撒いたように無数の測定点が記されていた。

     それらは民間によるものも若干あったが、ほぼ全てが国や自治体によるものであった。

     目を落とす一人が気がついた。
     測定されていない空白地域があったのだ。
     それは陸との接点の水際だった。
     行政は船舶を駆使して海域は縦横無尽に計っている。
     だが、防波堤や岸壁の際は全く計っていなかったのである。

     国の担当者は、船舶では測定効率が悪く改変によって継続性が損なわれるからだと言った。

     海釣り団体は、自分たちが測定の空白地帯を担ってやろうという気になった。
     釣り団体の裾野は広く、毎日誰かがどこかで釣っていると言っても過言ではない。

     釣り人はいつでもどこにでもいる。
     釣りに理解のない者から、眉をひそめて言われるこの言葉を逆手にとろう。

     海を愛する釣り人だからこそ海を見守る必要があるのだと。
     だが、意気込みだけで団体にはお金も測定に関する知識もなかった。

     出来るだけ安く上げるために身の回りにあるもので測定器を手作りした。
     透明度はCDでいける。
     採水は水筒を改造したらいける。
     みんなで知恵を出し合い試行錯誤した。

     そして、激安の水質測定キットが誕生した。

     歩調を合わせるように、大阪湾の環境活動にかかわる様々な団体のネットワークも立ち上がった。
     その名も、大阪湾見守りネット。

     こけら落としに「ほっといたらあかんやん大阪湾フォーラム」が開かれ、学識者を招いての基調講演や四十もの市民団体による活動報告が行なわれた。

     ここで釣り団体の発表する水際モニタリングは一際注目を浴びた。
     有名大学の学者が、大阪湾の水際データが蓄積されると貧酸素水塊の動態解明が期待できます、と絶賛した。

     貧酸素水塊? 

     老人らの初めて耳にする言葉だった。
     参加者も皆首を傾げていた。

     学者は、海水表面に浮いてくると青潮と呼びますが、と付け加えた。
     青潮と聞いて数人が頷いた。
     
     一般的に知られている赤潮はプランクトンが増殖したものだ。
     しかし、青潮はプランクトンではない。

     青潮とは何なのか? 

     海底に蓄積した魚介類などの死骸はバクテリアによって分解される。
     そのバクテリアは酸素を消費する。

     夏場、海水の表面と海底面での温度差が大きくなり上下混合が行われなくなる。

     海底面で酸素が消費し続けられると極端に酸素の少ない水の塊が出来る。
     これを貧酸素水塊という。

     酸素のほとんど無い死の水だ。

     これに触れると俊敏性のない魚や貝、ゴカイ類は死滅してしまう。
     貧酸素水塊は海底を彷徨い、気象海象条件が重なったときに海面に浮かび上がる。

     そして、貧酸素水塊は酸素と触れて化学反応を起こす。
     一瞬にして海は白濁する。
     目には、鮮やかなコバルトブルーに映る。

     まるで異国のリゾート地にでも来たかのように誘われ、近寄ってみると強烈な硫化水素の臭いが鼻を刺す。

     温泉地の硫黄の臭いを凝縮したようだ。そこに、夥しい魚が苦しそうに口を開けて死んでいる。
     それが青潮だ。

     老人ら釣り人は、青潮とは言わず苦潮(にがしお)と言うそうだ。
     釣り人は、以前から経験的に苦潮が起こりそうな時を知っていた。

     大阪湾では陸から海に向かって強風が吹いた後だ。
     台風が大阪湾の東側を通過して、吹き返しの風が潮の流れと合ったときに青潮は発生する。
     平均すれば、年に一、二回で、遭遇するのはよほどの釣り好きでも稀だ。

    「そっ、それって・・・・・・」
     老人の博識に耳を傾けていた律子は思わず言葉を漏らした。

     老人は口元を緩め意味ありげに律子を見た。

    「そう、今日みたいなこんな日ですよ」
     老人は再び腕時計を見ると立ち上がって腰の埃を払い落とした。

    「おっ、おい。まさかその青潮とか苦潮ってやつが今日現れるんかっ」
     木村は目を丸くして息を飲んだ。
     律子は無言で頷いた。

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